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コラム

スクリーン印刷の基本 ~ スクリーン版編 ~

2025.10.31

スクリーン印刷は、スクリーン版のメッシュ開口部を通じてインクを被印刷物に直接印刷するシンプルな仕組みながら、精密機器から日用品まで幅広く活用されています。
本記事では、スクリーン版の作成方法とスクリーンメッシュの調整についてご紹介します。
現場での課題解決の一助となれば幸いです。

目次

1. スクリーン印刷の仕組み(シリンダー方式)

2. スクリーン版の作成方法

3. メッシュカウントの調整

4. まとめ

1. スクリーン印刷の仕組み(シリンダー方式)

スクリーン印刷は、印刷したい形に穴をあけたスクリーン版を使う方法です。版の上にインクをのせ、スキージーと呼ばれるヘラで押し出すと、穴の部分だけインクが通り抜け、下に置いた素材にインクがのります。

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2. スクリーン版の作成方法

スクリーン版の製作は、まずアルミ枠などにスクリーンメッシュを均一に張る「紗張り」から始まります。
次に、感光性乳剤をメッシュに均一に塗布し、乾燥させます。その後、印刷データがセットされたポジフィルムを合わせて露光、又はレーザー等により直接露光し、デザイン部以外を硬化させます。未硬化部分を現像(水洗)によって除去すると、インクが通るための開口部が形成されます。
最後に乾燥やポスト露光で硬化を強め、検査や補修を経てスクリーン版が完成します。

3. メッシュカウントの調整

メッシュカウントとは、スクリーン印刷に使うメッシュ生地の「1インチあたりの糸の本数」を示す数値です。
メッシュカウントが高いほど、印刷部分の孔が、紗の目にふさがれないため印刷の再現性が向上します。
一方で、高メッシュカウントになるほど目が細かくなるためインクが通りにくくなり、膜厚は薄くなります。さらにコストも上昇するというデメリットがあります。
そのため、求められる印刷品質や仕様に応じて、最適なメッシュカウントを選定することが重要です。

4. まとめ

スクリーン版は「印刷パターンを決める型」であり、インクの通過や膜厚のコントロール、基材への密着、そして繰り返し使用への耐久性といった役割を担う、スクリーン印刷に欠かせない核心的な要素になっています。

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