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コラム

PETフィルムとスクリーン印刷 加工方法も解説

2025.05.23

電子デバイスや電子部品の需要が高まる中で微少化・高密度化・高集積化が求められており、それに伴い電子回路基板の製品の仕様に合わせた対応力が求められています。回路を印刷技術で構成するプリンテッドエレクトロニクスでは、主要被印刷物のひとつとしてPETフィルムが利用されています。
この記事では、PETフィルムとスクリーン印刷、またフィルムを使用した加工について紹介します。
現場の課題解決などの参考になれば幸いです。

目次

1. PETフィルムとは
 - PETフィルムの特徴
 - 工業用途で広く用いられる理由

2. PETフィルムとスクリーン印刷の相性

3. フィルム加工の種類

4. 桜井のスクリーン印刷とフィルム加工

5. PETフィルムの今後の可能性とまとめ

1. PETフィルムとは

PETフィルムとは、ポリエチレンテレフタレートという樹脂を薄く伸ばして作られたフィルムです。一般のフィルムに比べ強度や耐熱性、またインク付着性、色の鮮やかさ、鮮明な画像再現が優れています。

PETフィルムの特徴

PETフィルムの特徴は大きく5つあります。

透明性 強度 耐熱性 耐薬品性 電気絶縁性
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光を透過しやすく
視認性が良好
引張強度、耐摩耗性、
耐衝撃性が高い
高温化でも変形しずらい 多くの薬品に強い耐性 電気を通しにくい

工業用途で広く用いられる理由

PETフィルムは比較的安価で入手でき、様々なものに加工しやすく、また熱や湿度による寸法変化が少ないため寸法安定性が高いことから、幅広い用途で使用されています。

2. PETフィルムとスクリーン印刷の相性

PETフィルムへの印刷は、インクの密着性や乗りが比較的良いとされています。また、PETの寸法安定性により精密な印刷が可能で、多層構造や機能性印刷にも向いていることから、PETフィルムは印刷膜厚の高自由度性と高精細パターンの印刷の両立が可能なスクリーン印刷との相性が非常に良い素材であると言えます。
スクリーン印刷を用いたプリンテッドエレクトロニクスが加速する中、産業用途でのPETフィルムとスクリーン印刷の可能性が期待されています。ただし、前処理やインク選定などの技術的配慮が品質を大きく左右するため、印刷条件の最適化が成功の鍵となります。

プリンテッドエレクトロニクスとスクリーン印刷の関係についてはこちらから

3. フィルム加工の種類

製造工程において加工が必要な場合、前加工や後加工を行うことがあります。多種多様な加工方法がありますが、その一部を以下にご紹介します。

4. 桜井のスクリーン印刷とフィルム加工

自社クリーンルームにて、印刷から加工まで一貫して製造することが可能です。製造工程に必要な装置は全て当社が初期設備投資し、ご用意いたします。

5. PETフィルムの今後の可能性とまとめ

PETフィルムは電子機器の需要増加、環境に優しい材料の採用促進、またリサイクル可能な特性やコスト効率の良さから注目されています。PETフィルムは工業用途分野での印刷において今後さらに需要が高まるでしょう。

スクリーン印刷機のメーカーであるSakuraiでは、全5棟のクリーンルームエリアを活用したOEM・ODM事業「試作特化型受託生産」がございます。お客様は設備投資をすることなく、当社のクリーンルームや装置、人材を活用いただけます。試作から上市まで、さらには自社で量産ができないお客様には、量産してくれる工場とのマッチングまでサポートいたします。
皆さまのご要望に合わせて最適なご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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