Beyond Your Imagination

コラム

シルクスクリーン印刷とは?仕組みや特徴を解説

2025.04.11

シルクスクリーン印刷とは?仕組みや特徴を解説

シルクスクリーン印刷といえば、Tシャツなどの布製品の印刷手法で聞くことがあるかもしれません。しかし、布製品の印刷だけではなく、水と空気以外のどのようなものにも印刷できるシルクスクリーン印刷は、電気部品や自動車部品などの工業部品や医療機器、さらにはトレーディングカードや食器など、さまざまな分野で使用されています。
この記事では、シルクスクリーン印刷の印刷手法や特徴、デメリットについて解説します。現場の課題解決などの参考になれば幸いです。

目次

1. シルクスクリーン印刷とは?印刷手順や仕組みを解説
 - シルクスクリーン印刷とは?
 - シルクスクリーン印刷の印刷手順と仕組み

2. シルクスクリーン印刷の特徴
 - 低コストで大量生産できる
 - 対応できる素材やインクが多い

3. シルクスクリーン印刷の注意点
 - 少数生産には向いていない
 - 自社生産するのが難しい

4. シルクスクリーン印刷を活用しよう

1.シルクスクリーン印刷とは?印刷手順や仕組みを解説

シルクスクリーン印刷とは?

シルクスクリーン印刷とはスクリーン版を使用した印刷工法のことです。スクリーン版の網目にインクを通過させ、被印刷物(印刷したいもの)にインクを直接印刷する孔版印刷の一種です。

シルクスクリーン印刷は次の3種類に分けられます。その中でも「シリンダー方式」のシルクスクリーン印刷について解説します。

シルクスクリーン印刷の印刷手順と仕組み(シリンダー方式)

まずは印刷したい形の穴が開いているスクリーン版を作成します。このスクリーン版の上にインキを乗せ、スキージーと呼ばれるヘラ状の道具で下側に押し出して、穴にインクを落とし、被印刷物(印刷したいもの)にインクを直接乗せて印刷します。
シリンダー型の特徴として、スキージーを固定しスクリーン版と被印刷物の動きによって印刷をしています。被印刷物が印刷しながら動くことで繰り返しの印刷が必要な大量生産に適している装置です。

動画は実際に稼働している印刷工程ラインを撮影したものです。

2.シルクスクリーン印刷の特徴

低コストで大量生産できる

シルクスクリーン印刷は、生産量が多いほど、実質的なコストを抑えて大量生産が可能です。
スクリーン版を作る分のコストがありますが、インクとスキージーさえ用意すればよいため、印刷自体に大きなコストはかかりません。そのため、大量に生産することで単価を安くすることが可能です。

対応できる素材やインクが多い

シルクスクリーン印刷は、被印刷物に直接インクやペーストを乗せるシンプルな工法のため、幅広い素材の被印刷物に目的に応じた多様のインク、ペーストが使用できます。
一般の印刷でのインクとは色を付けるものですが、スクリーン印刷では付加価値や機能を付けるもの、と言えます。例として、見る角度により色の変わる偽造防止用のインク、箔押し加工の型に替わるUVニス、電子部品の製作に使用される銀やカーボンなどの導電ペースト、機能性接着剤等など、さまざまなものが使用できます。そのため、被印刷物とインクを組み合わせることで、幅広い用途で活用されています。

3.シルクスクリーン印刷の注意点

少数生産には向いていない

シルクスクリーン印刷を行う際、印刷図柄に沿ったスクリーン版を作成します。
そのため、小さい単位の生産になると単価が高くなります。

自社生産をするのが難しい

紙に文字や図表を印刷するオフィス用のプリンターとは違い、工業製品の製造工程としてのシルクスクリーン印刷は印刷し、インクを乾燥、硬化させ、加工を施すまでに複数の異なる装置を組み合わせた印刷工程ラインが必要になります。
その生産ラインは短くても10mを超えるような長さがあり、スペースの確保や設備投資額等で負荷が大きく、素材、インクや版等の選定についても、専門的な知識が必要となり、新規で始めるにはややハードルの高いものになります。

4.シルクスクリーン印刷を活用しよう

シルクスクリーン印刷は、今やITや工業製品の生産にも欠かせません。さまざまな会社同士の技術開発やコラボレーションが、日々新たな価値を生み出しています。
Sakuraiでは全5棟のクリーンルームエリアを活用したOEM・ODM事業「試作特化型受託生産」がございます。お客様は設備投資をすることなく、Sakuraiのクリーンルームや装置、人材を活用いただけます。試作から上市まで、さらには自社で量産ができないお客様には、量産してくれる工場とのマッチングまでサポートいたします。
皆さまのご要望に合わせて最適なご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

一覧に戻る

一覧に戻る

Contact

製品やサービス、部品のご注文などは、下記のフォームよりお問い合わせください。
3営業日以内に、担当者よりご連絡させていただきます。