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コラム

スクリーン印刷機導入事例紹介 ~車載ディスプレイ編~

2025.07.31

スクリーン印刷機メーカーの桜井グラフィックシステムズでは、ロールツーロールのシリンダー型スクリーン印刷機を製造しています。
この記事では自動車部品である車載ディスプレイの製造現場において、国内回帰による国内生産でありながら海外市場にも対応可能なコストパフォーマンスの実現を目指し、当社の印刷機を導入することで生産効率の改善を図ったお客様の事例をご紹介します。

1. 製品紹介

2. 製品とスクリーン印刷機との関係

3. 当社スクリーン印刷機を導入した背景と施策と成果

4. お問い合わせから納品までの歩み

5. 導入装置のご紹介

6. まとめ

1. 製品紹介

近年の自動車の電装化(EV化)や高度情報化が加速する中で、カーナビをはじめとする車載ディスプレイの大画面化・高機能化への関心が高まっています。フィルム式タッチセンサーを採用した大画面の車載ディスプレイは、薄型・軽量で柔軟性があり、曲面や広範囲のデザインにも対応が可能です。静電容量方式によりスマートフォンのようなスムーズな操作ができ、視認性や応答性にも優れています。先進的なデザインと機能性を兼ね備え、次世代コクピットに最適な技術として注目されています。

2. 製品とスクリーン印刷機との関係

こちらの企業様では、車載ディスプレイに加飾を行う際にスクリーン印刷を使用しています。幅広い被印刷物への対応と大量生産が可能なスクリーン印刷を使用し図柄に合わせた印刷をしています。

3. 当社スクリーン印刷機を導入した背景と施策と成果

背景 近年、地政学リスクの高まりや円安による輸送コストの増加、品質管理体制の強化などを背景に、国内生産へと回帰するメーカーが増加しています。
こちらの企業様も、海外での製造から国内製造への移管に際し、生産体制の見直しを図る中で、「生産の効率化」と「高いコストパフォーマンスの実現」の実現が求められていました。
施策 シート印刷からロール印刷へ移行することにより、生産タクトの向上を実施。
成果 国内生産においても、海外に対応できるコストパフォーマンスを実現されました。

4. お問い合わせから納品までの歩み

STEP1 ヒアリング
2023年8月
東証プライム上場企業様とのご商談を開始、ヒアリングを行う
STEP2 試作テスト(1回目)
2024年2月
当社工場内クリーンルームにて、1回目の印刷検証
STEP3 試作テスト(2回目)
2024年4月
当社工場内クリーンルームにて、2回目の印刷検証
STEP4 試作テスト(3回目)
2024年6月
当社工場内クリーンルームにて、3回目の印刷検証
STEP5 試作テスト(4回目)
2024年8月
当社工場内クリーンルームにて、4回目の印刷検証
STEP6 試作テスト(5回目)
2024年10月
当社工場内クリーンルームにて、5回目の印刷検証
STEP7 発注書受領
2024年11月
お客様より発注書を受領
STEP8 納品
2025年7月
客先へ納入

5. 導入装置のご紹介

MSDR-60単色ラインを防爆仕様にカスタムメイドし、導入いただいております。

防爆仕様に関して、こちらの企業様の工場内他工程にて多くの引火性の高い有機溶剤が使用されており、工場全体に防爆仕様が必須案件になっております。
当社の印刷機は標準非防爆仕様のため、電線や電気部品といった全ての電装品を防爆対応にする必要がありました。
防爆対応の部品がない部品や、設計上、防爆対応が難しい部分に関しては、エアーパージで対応しています。

MSDR-60

シリンダー型ロールツーロールスクリーン印刷機です。
積層セラミックコンデンサや、フレキシブル基板(FPC)、生体センサーなど、高精細な工業用途のスクリーン印刷に適しています。

MSDR Series
機種 MSDR-30 MSDR-60
最大ウェブ幅 (W)(mm) 300 600
最小ウェブ幅 (W)(mm) 150 300
ウェブ厚(um) 25~188 38~188
最大印刷サイズ (W x L) (mm) 250 x 250 550 x 500
最大版枠サイズ (W x L) (mm) 650 x 650 880 x 880
最大処理速度 (秒/shot) 3 3

6. まとめ

当社のスクリーン印刷機を導入いただいたことで、生産効率が向上し、国内生産でありながらも、海外市場にも対応可能なコストパフォーマンスを実現されました。

スクリーン印刷機のメーカーである桜井グラフィックシステムズでは、装置の販売のほかに、全5棟のクリーンルームエリアを活用した、OEM・ODM事業「試作特化型受託生産」がございます。お客様は設備投資をすることなく、当社のクリーンルームや装置、人材を自由な期間でご活用いただけるため、印刷技法の検証や予算の確保が課題になる新製品開発に伴うリスクを、限りなくゼロに近づけることが可能です。
試作から上市まで、さらには自社で量産ができないお客様には、量産してくれる工場とのマッチングまでサポートいたします。
皆さまのご要望に合わせて最適なご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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