Beyond Your Imagination

コラム

プリンテッドエレクトロニクスとスクリーン印刷 優位性を解説

2025.05.01

プリンテッドエレクトロニクスは印刷技術を活用し、従来のフォトリソグラフィに代わる新たな電子回路や電子デバイスの製造方法として注目されています。プリンテッドエレクトロニクスで作られる電子回路や電子デバイスは、スマートフォンや交通系ICカード、万引き防止のタグなど私たちの身の回りにあるものにも使用されています。
この記事では、4種類の印刷方式を比較したうえで、プリンテッドエレクトロニクスとスクリーン印刷の相性の優位性について解説します。
現場の課題解決などの参考になれば幸いです。

目次

1. プリンテッドエレクトロニクスとは?

2. プリンテッドエレクトロニクスとスクリーン印刷 印刷方式の比較
 - プリンテッドエレクトロニクスの印刷方式の種類
 - プリンテッドエレクトロニクスの印刷方式の比較
 - プリンテッドエレクトロニクスとスクリーン印刷

3. プリンテッドエレクトロニクスの今後の可能性とまとめ

1. プリンテッドエレクトロニクスとは?

プリンテッドエレクトロニクスとは、電子回路や電子デバイスを印刷技術を用いて製造するテクノロジーです。プラスチックフィルムなどの基板に、導電性ペーストなどを回路の形状に刷りつけて製造します。作りたいもののニーズに合わせたフレキシブルな電子回路が低コストで大量に作れることや、現在主流になっているフォトリソグラフィに比べ、部分塗布が可能なプリンテッドエレクトロニクスは材料やエネルギー、廃棄物の観点から環境負荷の軽減などが期待されています。

プリンテッドエレクトロニクスについて詳しい解説はこちらから

2. プリンテッドエレクトロニクスとスクリーン印刷 印刷方式の比較

プリンテッドエレクトロニクスの印刷方式の種類

プリンテッドエレクトロニクスに印刷手法として、スクリーン印刷、インクジェット印刷、凸版印刷、凹版印刷などがあげられます。これらの印刷方式にはそれぞれ得意不得意な面があります。

プリンテッドエレクトロニクスの印刷方式の比較

スクリーン印刷
(シリンダー式)
インクジェット印刷
(ピエゾ式)
凸版印刷
(フレキソ印刷)
凹版印刷
(グラビア印刷)
最小線幅 約50μm 約10μm 約100μm 約5μm
膜厚 約μm~数百μm 約数nm~約数μm 約数nm~約数μm 約数μm~約10μm
印刷速度 中速 低速 高速 高速
量産コスト 低コスト 高コスト 低コスト 低コスト
試作コスト 高コスト 低コスト 高コスト 高コスト

プリンテッドエレクトロニクスとスクリーン印刷

上の表のとおり、シルクスクリーン印刷は低コストで量産でき、膜厚や線幅など広い数値で印刷ができるため、さまざまな製品を製造できる可能性を秘めています。
しかし試作コストが高いことから、OEM・ODM委託を行って試作や量産を進める会社も増えています。

3. プリンテッドエレクトロニクスの今後の可能性とまとめ

プリンテッドエレクトロニクスは、新たな製品開発や用途の多様化、環境や経済に貢献する技術として、世界的に大きく需要が拡大しており、印刷する装置や技術も、日々研究が進められています。さまざまな会社同士の技術開発やコラボレーションが、日々新たな価値を生み出しています。

スクリーン印刷機のメーカーであるSakuraiでは、全5棟のクリーンルームエリアを活用したOEM・ODM事業「試作特化型受託生産」がございます。お客様は設備投資をすることなく、当社のクリーンルームや装置、人材を活用いただけます。試作から上市まで、さらには自社で量産ができないお客様には、量産してくれる工場とのマッチングまでサポートいたします。
皆さまのご要望に合わせて最適なご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

こちらの記事もおすすめです

一覧に戻る

一覧に戻る

Contact

製品やサービス、部品のご注文などは、下記のフォームよりお問い合わせください。
3営業日以内に、担当者よりご連絡させていただきます。