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コラム

試作受託事例紹介 ~半導体加工テープ~

2025.06.06

スクリーン印刷機メーカーの桜井では全5棟のクリーンルームエリアを活用したOEM・ODM事業「試作特化型受託生産」がございます。
この記事では、試作特化型受託生産サービスを利用し、当社で実際に製造しているPETフィルムへ印刷や加工をした半導体加工テープについて実績例の一部をご紹介します。現場の課題解決などの参考になれば幸いです。

目次

1. 製品紹介

2. 当社サービス「試作特化型受託生産」を利用した背景・施策・成果

3. お問い合わせから量産までの歩み

4. 製造ラインと製造環境の紹介

5. まとめ

1. 製品紹介

当社では半導体加工テープを製造しています。
半導体加工テープとは、半導体ウエハの加工に使用されるテープです。PETフィルムに粘着性のあるペーストを塗布し、各種加工を施し、品質検査を経て、梱包・出荷までおこなっています。

2. 当社サービス「試作特化型受託生産」を利用した背景・施策・成果

背景 既存の「半導体加工テープ」印刷・加工事業を拡大したいと考えていたが、印刷・加工を別々の業者に依頼しており、製造調整が困難な状況でした。
また、新規開発の半導体加工テープを試作するにあたり、各業者に印刷・加工の知見が乏しく、開発が進捗していない状況でした。
施策 事業拡大の為、印刷・加工を一貫して対応可能な当社を転注先とし、製造調整の課題を解決すると共に、印刷装置メーカーとして多くの知見を活用し、新規開発の半導体加工テープの開発推進を実施しました。
成果 新規開発の半導体加工テープにより、多くの顧客からオーダーを頂き、事業規模の大幅な拡大を実現しました。
製造拠点も当初の1拠点から3拠点へと拡大し、中長期のフォーキャストも順調な推移となっています。

3. お問い合わせから量産までの歩み

STEP1 お問い合わせ
2021年2月
東証プライム上場企業様より、新規開発製品の「試作受託生産」と既存製品の受託生産のご依頼
STEP2 要件ヒアリングと適正ラインの選定
2021年3月
お客様のご要望をヒアリングしつつ試作製品・既存製品の両製品に対応できる装置ラインを選定
STEP3 物性テスト~試作
2021年4月~2022年9月
数十回に及ぶ物性テストにて多種のパラメーターを決定し、各フェーズの試作を進めお客様と共に製品の量産化を進める
STEP4 量産
2022年10月
クライアント様の立会い・承認を得る事ができ、試作製品の量産化を実現
STEP5 量産先ご紹介
2023年2月~12月
他企業様をご紹介させていただいたほか、当社のクリーンルームを専有する形で一部を桜井で量産

4. 製造ラインと環境の紹介

清浄度クラス10,000のクリーンルームにて、印刷から加工、検査までを一貫して対応しています。また、製造工程にエイジングを要するため、エージングルームを設けています。守秘義務及び生産数の都合上、クリーンルーム1棟を専有にてお使いいただき印刷から梱包まで当社のクリーンルーム内で製品の量産をしています。

製造拠点である岐阜工場を含め、当社は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)であるISO27001を認証取得しています。監視カメラやカードキーの完備、遠隔地からの稼働状況確認可能な設備により、お客様からお預かりした情報を守り、製品開発や製造を行うことができます。

5. まとめ

コスト削減、効率化、技術開発の促進、そして市場の拡大によるニーズの変化によってOEM・ODM事業は注目されています。
特に、企業が自社で生産設備や人材を育成し一から事業を始めることより、専門企業に委託することでコストを削減し、試作開発やマーケティングにリソースを集中することができます。

スクリーン印刷機のメーカーである桜井グラフィックシステムズでは、全5棟のクリーンルームエリアを活用したOEM・ODM事業「試作特化型受託生産」がございます。お客様は設備投資をすることなく、当社のクリーンルームや装置、人材を活用いただけます。試作から上市まで、さらには自社で量産ができないお客様には、量産してくれる工場とのマッチングまでサポートいたします。
皆さまのご要望に合わせて最適なご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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