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コラム

スクリーン印刷の基本 手刷りから全自動まで ~特徴や用途を解説~

2025.09.11

シルクスクリーン印刷と聞くと、Tシャツなど布製品を思い浮かべる方も多いかもしれません。実際には布だけでなく、水と空気以外のほぼすべての素材に対応でき、電気部品や自動車部品、医療機器からトレーディングカードや食器まで、多様な分野で幅広く活用されています。
その汎用性の高さから用途に応じて印刷機のサイズや方式は異なり、それぞれの製造現場で最適な機械が選ばれています。

中でも、スクリーン印刷機メーカーである桜井グラフィックシステムズは、全自動スクリーン印刷機を手がけており、さまざまな現場で導入されています。

本記事では、スクリーン印刷機の種類とその特徴についてご紹介します。現場での課題解決や機械選定の一助となれば幸いです。

目次

1. スクリーン印刷とは

2. 手刷り・半自動・全自動スクリーン印刷機の違い

3. 全自動スクリーン印刷機の用途

3. 全スクリーン印刷の今後の可能性とまとめ

スクリーン印刷とは

シルクスクリーン印刷とはスクリーン版を使用した印刷工法のことです。スクリーン版の網目にインクを通過させ、被印刷物(印刷したいもの)にインクを直接印刷する孔版印刷の一種です。

手刷り・半自動・全自動スクリーン印刷機の違い

スクリーン印刷機は大きく分けて、手刷り印刷・半自動印刷・全自動印刷の3種類があります。
印刷方法を項目ごとに整理すると、それぞれの用途が明確に分かれており、スクリーン印刷の汎用性を活かした使い分けがなされていることがわかります。

全自動印刷機 半自動印刷機 手刷り印刷機
サイズ対応 大型ワークや大量生産に最適 中〜大型ワークに対応可能 小〜中型ワークに適する
用途例 大量生産ライン
電子部品、家電パネル印刷
中規模生産
工業部品、パネル印刷
試作、少量多品種
アート印刷
生産効率 高い(全工程自動化で高速連続生産) 中程度(自動部分あり、手動介入必要) 低い(手作業のため時間がかかる)
精度・再現性 非常に高精度で安定 比較的安定、調整可能 人の技術に依存しやすい
設備コスト 高コスト 中コスト 低コスト
導入コスト 高額な初期投資 中程度の初期投資 ほぼ初期費用なし
操作の難易度 低い(自動制御で簡単) 中程度(部分自動化で操作を簡易化) 高い(熟練が必要)
柔軟性 低い(大量生産向けでラインの切り替えは手間) 中程度(ある程度の切り替えが可能) 高い(多品種少量に対応しやすい)

全自動スクリーン印刷機の用途

大量生産ラインの印刷

自動搬送や位置決め機能で高速かつ連続的に製品に印刷ができます。
家電部品、電子機器パネル、ラベル、包装フィルムなどに多用されます。

精密印刷

微細な文字やパターンを安定して印刷できるため、電子部品や医療機器の回路印刷に適しています。

特殊加工

印刷ラインに加工機を組み込むことで箔押しも自動で可能で、装飾や機能付加に活用されます。

一貫生産システムへの組み込み

被印刷物の送り出し、印刷、乾燥、加工、完成物のスタックまでをひとつのラインで生産できます。

スクリーン印刷の今後の可能性とまとめ

スクリーン印刷は素材や形状を問わず、多様なインキや加工方法に対応できるため、家電、自動車、産業機器から装飾分野まで幅広く活用される汎用性の高い印刷技術です。
さまざまな会社同士の技術開発やコラボレーションが、日々新たな価値を生み出しています。

スクリーン印刷機のメーカーであるSakuraiでは、全5棟のクリーンルームエリアを活用したOEM・ODM事業「試作特化型受託生産」がございます。お客様は設備投資をすることなく、当社のクリーンルームや装置、人材を活用いただけます。試作から上市まで、さらには自社で量産ができないお客様には、量産してくれる工場とのマッチングまでサポートいたします。
皆さまのご要望に合わせて最適なご提案をいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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