ロールツーロール ( R2R , Roll to Roll ) とは
ロールツーロール方式とは、ロール状に長く巻かれたフィルムや金属箔をロールから送り出し、必要な印刷や加工を施した後、再びロール状に巻き取る生産方式です。
スクリーン印刷のロールツーロールの特徴
スクリーン印刷のロールツーロール方式においては、インクやペーストをフィルム上に繰り返し正確に転写できる点が大きな特徴です。常に一定の速度と張力でフィルムを送り出すため、位置ズレや品質のばらつきを抑えられ、安定した仕上がりを得られます。
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シート方式との違い
| 項目 | ロールツーロール方式 | シート方式 |
| 基材形態 | ロール状 | シート状 |
| 生産性 | 高速連続処理で低コスト・大量生産に向く | 1枚ずつ処理するため生産速度は低めだが精度を高く生産できる |
| 試作 | 切り替えが難しいため少量多品種には向いていない | シート単位で印刷ができるため少量多品種にも適している |
| 基材適性 | 薄膜や柔軟な材料向き | 厚みのある材料や剛性のある基材も扱いやすい |
| 主な用途 | フレキシブル基板、タッチセンサー、RFIDアンテナ、NFCタグ | メンブレンスイッチ、工業銘板、血糖値センサー、セキュリティー印刷 |
ロールツーロール印刷のメリット
生産効率の高さ
シート方式に印刷する場合と違い、ロール状のフィルムを連続的に処理できるため、工程が途切れずにスピーディーに大量生産が可能になります。スマートフォンや車載部品など、数万〜数百万単位で必要となる製品には欠かせない仕組みです。
品質の安定
連続したフィルムに対して一定の条件で印刷するため、版や位置合わせのズレが少なく、均一な仕上がりが得られます。電子回路や表示パネルといった高精度が求められる製品では、この安定性が大きな強みとなります。
材料ロスの軽減
シート方式ではどうしても端材や切り落としが発生しやすいのに対し、ロールツーロールでは必要な部分だけを効率よく使うことができます。結果として、材料コストの削減や環境負荷の低減につながります。
ロールツーロール印刷の課題
スペースの確保や設備投資額の負荷が大きい
シート方式に比べてロールを送る機構や張力を制御する装置を組み合わせた印刷工程ラインが必要です。その生産ラインは短くても10mを超えるような長さがあります。そのため導入には多額の投資が必要になります。
少数生産には向いていない
立ち上げ時の準備や調整に時間がかかり、少数の生産を切り替えて印刷することには不向きです。
まとめ
ロールツーロール方式は、スクリーン印刷をより効率的で安定したものにし、材料の無駄も減らせる生産方法です。大量生産が求められる製品づくりに欠かせない仕組みとして、私たちの身近な機器の信頼性を支えています。
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